今夜は眠れるかな

木村リュウジのブログ。神経症患者としてでなく、ひとりの人間としての日々の思い 。Twitter→(https://mobile.twitter.com/ryjkmr)

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

 

こんばんは

 

今日は彼女と、外苑前の「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」というイベントに行ってきました。

 

場所は、東京メトロ外苑前駅から徒歩8分のところ。駅の3番出口から出て、何本かの通りを渡った先にあります。

 

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ダイアログ・イン・ザ・ダーク」とは、その名前が示すように「暗闇のなかの対話」。

まず何人かでグループになり(今回は8名のグループ)、視覚障がいを持った方から白杖を手渡されます。続けてその方の案内で、暗闇のなかを手探りの会話でそれぞれ確認しながら進んでいくというイベントです。

 

暗闇といっても半端な暗闇ではありません。完全な闇の世界です。

はじめてその暗闇のなかに通されたとき、グループの一人が「ここまで暗いと思わなかった」と咄嗟に口に出していましたが、私も同じ感覚を抱きました。

 

はじめに通された部屋でまず感じたのは、夏の草いきれの匂いでした。また実際に草が生えている場所もところどころにありました。

続いて通された部屋で感じたのは、草いきれの匂いは同じなのですが、小川のせせらぎの音。

草の匂いとせせらぎの音で、夏らしい気分を感じますが、繰り返すようにそこに広がっているのは完全な闇。

普段、匂いと音と合わせて当たり前のように存在する視覚だけがすっぽりと抜かれたようで、なんだか不思議な気分になりました。

 

また、印象的だったのは丸太橋を渡るという体験。もちろん見えませんから、白杖の感覚を頼りに、前の人に付くようにしてどうにか渡りました。

何本かの丸太で橋が出来ていて、その隙間も白杖の先で確認できました。「落ちたらどうしよう、ていうか、落ちたら何があるんだろう」という不安が渡っている間にはずっとありました。

 

ただ、それ以上に印象的だったのは、イベントも終盤に差し掛かり、カフェに通されたときのことです。

私も含め、みんな手探りでテーブルと椅子を探します。ようやく席に着き、何種類かあるメニューのなかから、私はジンジャーエールを頼みました。

それぞれが飲み物を飲んでいると、案内員さんから「我々からのサービスです」とだけ言われ、何かお皿に乗ったものが通されました。

口にしてみると、それはスナック菓子でした。しょっぱい味、さくさくとした食感・・・。しかし、私は「何のスナック菓子か」ということまでは分かりませんでした。

 

そのとき、グループの一人が言いました。「コレ、おっとっとだ!」

その確認のためにもう一度スナック菓子を口に運ぶと、それは味、食感ともにおっとっとそのものでした。

 

この「味だけでおっとっとと分からなった」という体験は、私にとって衝撃的でした。

何故なら、私はいままで「おっとっと美味しい」と言いながら実際に一番に認識していたのは、そのパッケージに他ならなかったということだからです。

「人間は情報の約70%を視覚から認識する」というのはよく知られた話ですが、このカフェでの体験は私にそのことをまざまざと痛感させました。

 

カフェを過ぎると出口につながっていますが、その間に薄明るい部屋がありました。それまでとは違い、ぼんやりとですが周りの人の顔も見渡せます。

そこで案内員さんからコースターほどの大きさの丸い紙とペンを渡され、次のように説明されました。

「私ども『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』は、今シーズン『出発』というテーマでイベントを企画しております。皆さんにとって『出発』とは何ですか。どうぞ自由にお書きください」

そこで私は、いま自分が置かれている出発点として「体調を少しずつでも整える!」と書きました。

 

それぞれが「出発」をテーマに自分の思いを書き終わったところで、イベントは終了。

出口から出てきたとき、見慣れているはずの周りの風景がとてもまぶしく感じられました。

 

そして、すでにこれまでの来場者ひとりひとりの「出発」の思いで埋め尽くされた模造紙に、私と彼女のそれぞれの新しい思いを1枚ずつ貼り、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の建物を後にしました。

ちなみに、私が書いたものを見た彼女からは「なんか七夕の願い事みたいだね〜」と笑われてしまいました(笑)

 

その後は近くのカフェでひと休み。

おそらく陶器で作られたコースターが可愛いかったです。

 

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 ちなみに、そのカフェで先ほど同じグループだったカップルのお二人に再会するという、思いがけないことが起きました(笑)

 

それからは新宿に移動し、彼女が欲しがっていた本を購入。

夕食はその書店の近くのおそば屋さんで食べました。

私が頼んだのは冷たいおそばとカツ丼のセット。美味しかったです(#⌒▽⌒#)

 

 その後新宿駅で解散しました〜

 

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話を戻しますと、私にとって「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の印象は「非日常」 。

いままで当然のように存在していた視覚がいきなり無くなったので、おそらくイベント中はずっとあたふたしてしまっていたと思います。

そして、それは同時に案内員さんにとって「日常」であるということ。しかもその「日常」は、あの建物のように安全が確保された場所ではなく、情報量が、或いは危険性がずっと多い場所に存在しています。

 

「これから点字ブロック等が目に留まるときに、今日の体験を思い出すんだろうなあ」と思います。

ただ、もちろんそのような社会的なことを考えなくても、エンターテイメントとして十二分に楽しめるイベントです。

 

残念ながら、8月いっぱいで東京でのイベントが終わってしまうそうなので、お時間のある方は是非参加してみてください。

 

今日は貴重な体験が出来て良かったです。

 

では、おやすみなさい (*^▽^*)

 

ダイアログ・イン・ザ・ダーク」公式サイト→ http://www.dialoginthedark.com/